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タイルとワタシ(profile)

2017/05/01 カテゴリー:News 
by fuchidori 

私のタイルライフは、繰り返し訪れたメキシコから始まりました

「メヒコ・メヒコ」(利根山光人著)というエッセイ&スケッチを読んで以来、メキシコへの興味がむくむくと高まり、会社員として働きながら、20代後半からオアハカ、グアナファト、トナラ・トラケパケ、プエルトバジャルタなど、いろんな街を旅してきました。そこで出会ったのが、住宅や商店を陽気に彩る装飾タイルです。外装やインテリアだけでなく、公園やショップの看板、門柱やベランダ、階段にまで。カラフルな装飾タイルが施され、道行く人を「ようこそ~(Bienvenido♩)」と歓迎してくれているように見えました。さらに、食事が盛られた「タラベラ焼」がまた面白い一品で、絵皿の中に、メキシコの感性とスペインの技が融合した癒しの世界が広がっていました。

繊細すぎず、配色も大胆で、模様の隙間に笑顔を引き出すモチーフがひっそりと込められている。そんな作り手の個性が発揮された絵付けに魅了され、いつしか自分でもタイルを作ってみたい、という思いが高まりました。

情報を集めるなかで出会ったのが、1995年にバレンシアに設立された「スペインタイルアート工房」です。ここで装飾タイルに関する数々の技法を学び、講師資格を取得後は、同じ工房で学んだ仲間と一緒にタイルユニットを立ち上げ、商業施設やホテル、リノベーションされた倉庫など、さまざまな場のイベントに参加してきました。仕事や家庭の事情からタイルに関わる時間を思うようにとれない時期もありましたが、その間にもタイルへの思いが強くなり、働き方を見直して、東京・大田区の住宅街に小さなタイル工房を構えることを決意しました。

ここを拠点に、私が旅先で装飾タイルに癒されたように、誰かの笑顔を誘う絵付けができるように腕を磨き、自らの手でタイルをつくりたいと思う方がいらっしゃれば、そのお手伝いをする。そんなタイルステーションのような場を提供できるよう、これからも手を動かし続けたいと思っています。

profile

宮城県生まれ。長い歴史のなかで考案されたさまざまなタイルの伝統技法を習得するため、情報紙の編集者として働きながらスペインタイルアート工房で学び、認定講師資格取得。2007年「塩竈・もとまちアート海廊」へ参加。2008年よりタイルユニット『TILE×TILE』の名でクラフトマーケット、汐博、ポップアップストアなどの催事に出展。その間、さまざまな作り手の方と出会うなかで、会社勤めと制作を両立させるなら、真摯にものづくりを続ける方々のお役に立てる仕事がしたいと考え、ライフスタイル誌の編集に転職。民芸や工芸、手仕事、地域の魅力創出等の企画制作に携わる。退職後、東京・大田区にタイル工房『fuchidori』を構え、クラフトタイルや雑貨の制作、ワークショップ、委託販売などを行う。

↑大森ロッヂギャラリーを会場に、不定期で1DAYショップやワークショップを開催しています。詳しくはnewsでお知らせいたします

昭和の長屋を拠点に地域のつながりを楽しむ日々♩ イカと海苔好き♩ 東京・大田区・大森界隈の楽しみを発掘する『oomoriwest』メンバーとして、生活に関連したモノ・コトづくりにも参加しています。

 

 

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