Archive

fuchidori/フチドリ模様の装飾タイル Home > 2021年 > 7月

軽い陶製ブローチです♪

2021/07/28 カテゴリー:Diary 
by fuchidori 

持ち上げてみて、はじめてわかる土ものの重さ。ずっしり見えたお皿が軽かったり、ふと手にとった花瓶が重かったり。私がつくるブローチも、以前は大きく重いものがありました。お客さまに「洋服がくたっとしない?」と聞かれることで、ハッと気づかされることがあり、薄くて軽い、洋服になじみの良い厚さに変えていきました。

最近のブローチを薄手のエプロンにつけてみました。

透けて見えるほど薄い布につけたイメージ。どちらも軽さを意識しています。

制作途中の様子。絵付けは、古くから使われてきたタイルの絵付け技法をベースに、仕上がりまで2度、3度焼いています。

1回の焼成では、素焼きで縁取った線が太く出やすいため、こうして釉薬を重ねて、線の太さや色ムラを調整♪ この過程を、「ミルフィーユ技法」と勝手に名づけ、独自の濃淡づくりを楽しんでいます。目指すは憧れのルート・ブリュック(夢が大きすぎ!)。色の奥の奥に、また色がある。そんな理想の色重ねが実現できるといいのですが、窯から出してみると「え、イメージと違う」と思うことがしょっちゅうで、、、。日々、勉強です。

さて今夏は、靴下、猫、タコや魚、いろいろなモチーフをお届けしました。

まるまる猫。くつろいでいるようで、表情はキリリ。瞳と髭の部分は顔料を使い、細筆で絵付けしました。猫好きなので、目の色に迷いましたが、今回は、ベーシックな装いにも合うように薄グレーで仕上げてみました。

靴下シリーズ。これまで冬もので何足か作ってきましたが、こちらは夏もの。ゴムの部分に模様を入れたり、ちょっと濃くしたり。履いたときの繊維のシワも実はこだわりポイントです。

海の近くで育ったせいか、サカナをつくる時間はいつもワクワクします。夏バテ予防に欠かせないタコは、個人的に白いTシャツにつけてみたい、という思いで加えています。

fuchidoriでは、紹介したブローチの他にも、アロマタイル、コースターなどのタイル雑貨を制作しています。質問や問い合わせは、お気軽にサイト内のメールフォームよりご連絡ください♪

猛暑が続く7月、8月。皆さまどうぞお身体に気をつけてお過ごしください。

 

夏のワクワクを生み出すリクエスト

2021/07/23 カテゴリー:Diary 
by fuchidori 

7月中旬から30夜以上にわたって行われる”日本一ロングランな盆おどり”「郡上おどり」。この祭りの開催地となる岐阜県・郡上八幡で、宿とショップを営む木ノ離さんから「ストールピンが欲しいんです」とお声がけいただいたのが5月末のこと。踊りを盛り上げるアイテムとして、オリジナルの絵柄で制作してほしい、とのご要望でした。

そこから観光資料を探し、YouTubeで例年の踊りを見てみると……。地元の皆さんが下駄をカラン、コロンと鳴らしながら踊る姿は、なんて楽しそう♪ と、ワクワクが止まらない内容でした。

そして、踊り手の皆さんの浴衣の襟元には、手ぬぐいがチラリ。真夏の開催ということもあり、汗をおさえる手ぬぐいは必需品とのこと。そこで、襟元を美しく保つためにも、手ぬぐいのズリ落ちを防ぐピンがあれば、とのお話でした(2021年は通常開催ではなく、ネット配信になりました)。

ストールピンと言えば、巻きモノが似合う「秋冬の小物」というイメージでしたが、確かに!!手ぬぐい用と考えれば夏にも大活躍しますよね。どんな大きさがいいのか、さっそく紙に描いて、切ってみて。実際にピンつけて、動画を見ながら踊ってみたり。

大きさが決まったところで一気に型をつくり、早くお届けしたい気持ちで室内で乾燥させた後、天日干しの力も借りました。郡上おどりには「猫の子」「春駒」という題目をあり、関連させたデザインで作ってみました。なかでも春駒は個人的にも好きなモチーフ。江戸時代の浮世絵にも描かれていますよね。今回は、そんな昔の資料を参考に絵柄を考え、和洋どちらの雰囲気にも合う色で絵付けしました。窯に入れる前の釉薬は、ほろっともろい干菓子のように崩れやすく、爪がちょっと当たっただけでも筋が入ってしまうんです。だから、そおっとそおっと、窯に入れるまでは、ゆっくり、ゆっくり…。

完成品には木ノ離さんが「踊りピン」という可愛いネーミングをつけてくれ、7月初旬より店頭に置いていただいています。

下の画像は、Takara Gallery workroomさんの手ぬぐいとセットにしていただいたもの。郡上八幡はシルクスクリーン印刷の発祥地ともいわれる場所で、Takara Gallery workroomさんでは地場産業を知ってもらおうと、「手づくりてぬぐい体験」なども行っているそうです。

(画像は木ノ離さんのインスタグラムより)

まだまだ先が見えないコロナ禍ですが、離れた地に住む方々とオンラインで打ち合わせ、声を聞いてカタチにして、生まれたものを通して地元の皆さまと繋がることができる。そんなうれしい体験をさせていただきました♪ ありがとうございます。

Art&Hotel 木ノ離さんの情報はコチラからご確認いただけます。

*******************************

fuchidoriでは、スペインタイルの技法を使って、表札やショップサイン、ブローチ、アロマタイルなど、さまざまなアイテムを制作しています。「こんなアイテムがあったら!」などのご要望は、お気軽にメールフォームよりお問い合わせください。

 

Page top