2021/07/23 カテゴリー:Diary
by fuchidori
7月中旬から30夜以上にわたって行われる”日本一ロングランな盆おどり”「郡上おどり」。この祭りの開催地となる岐阜県・郡上八幡で、宿とショップを営む木ノ離さんから「ストールピンが欲しいんです」とお声がけいただいたのが5月末のこと。踊りを盛り上げるアイテムとして、オリジナルの絵柄で制作してほしい、とのご要望でした。
そこから観光資料を探し、YouTubeで例年の踊りを見てみると……。地元の皆さんが下駄をカラン、コロンと鳴らしながら踊る姿は、なんて楽しそう♪ と、ワクワクが止まらない内容でした。
そして、踊り手の皆さんの浴衣の襟元には、手ぬぐいがチラリ。真夏の開催ということもあり、汗をおさえる手ぬぐいは必需品とのこと。そこで、襟元を美しく保つためにも、手ぬぐいのズリ落ちを防ぐピンがあれば、とのお話でした(2021年は通常開催ではなく、ネット配信になりました)。
ストールピンと言えば、巻きモノが似合う「秋冬の小物」というイメージでしたが、確かに!!手ぬぐい用と考えれば夏にも大活躍しますよね。どんな大きさがいいのか、さっそく紙に描いて、切ってみて。実際にピンつけて、動画を見ながら踊ってみたり。
大きさが決まったところで一気に型をつくり、早くお届けしたい気持ちで室内で乾燥させた後、天日干しの力も借りました。郡上おどりには「猫の子」「春駒」という題目をあり、関連させたデザインで作ってみました。なかでも春駒は個人的にも好きなモチーフ。江戸時代の浮世絵にも描かれていますよね。今回は、そんな昔の資料を参考に絵柄を考え、和洋どちらの雰囲気にも合う色で絵付けしました。窯に入れる前の釉薬は、ほろっともろい干菓子のように崩れやすく、爪がちょっと当たっただけでも筋が入ってしまうんです。だから、そおっとそおっと、窯に入れるまでは、ゆっくり、ゆっくり…。
完成品には木ノ離さんが「踊りピン」という可愛いネーミングをつけてくれ、7月初旬より店頭に置いていただいています。
下の画像は、Takara Gallery workroomさんの手ぬぐいとセットにしていただいたもの。郡上八幡はシルクスクリーン印刷の発祥地ともいわれる場所で、Takara Gallery workroomさんでは地場産業を知ってもらおうと、「手づくりてぬぐい体験」なども行っているそうです。
まだまだ先が見えないコロナ禍ですが、離れた地に住む方々とオンラインで打ち合わせ、声を聞いてカタチにして、生まれたものを通して地元の皆さまと繋がることができる。そんなうれしい体験をさせていただきました♪ ありがとうございます。
Art&Hotel 木ノ離さんの情報はコチラからご確認いただけます。
*******************************
fuchidoriでは、スペインタイルの技法を使って、表札やショップサイン、ブローチ、アロマタイルなど、さまざまなアイテムを制作しています。「こんなアイテムがあったら!」などのご要望は、お気軽にメールフォームよりお問い合わせください。